旦那が浮気してるかも……と感じたときに、相談できる窓口を紹介
交際相手や配偶者に「浮気される」という経験は、できれば避けたいものです。いったいどの程度のカップルが浮気をしていると思いますか? 相模ゴム工業が2018年におこなったセックスに関するアンケートのひとつの質問「結婚相手/交際相手以外にセックスをする相手はいますか?」の結果では、回答者10946名のうち、浮気をしている男性は26.5%、女性が15.2%となっていました。とくに、20代~40代の男性についてはおよそ3割が浮気をしているという結果となっています。
残念なことに、浮気というのは、あまり珍しいことではないようです。独身のカップル同士なら、別の相手を見つけるという道を選ぶのは簡単ですが、永遠の愛を誓い合った既婚者の浮気はより深刻です。本稿では、主に既婚者に向けた、パートナーの浮気に対する疑念を解消する方法や、不倫問題を解決するための相談窓口を紹介します。
浮気かも? 自分でできる浮気チェックはこれ
結婚して長い間生活を共にしていると、パートナーの変化に気が付きやすくなるのではないでしょうか。相手に関心を抱いていれば、普段と違った振る舞いや、新しい習慣、趣味などに気づくのは当然ですね。パートナーの服装の趣味が変わったり、仕事が忙しいと帰宅しなかったり、休日も出かけたりして、家にいない時間が増えたりすると「浮気をしているのでは?」と感じてしまうのではないでしょうか?
はっきりとした確証はなくても、こうした感覚は無視してはいけません。パートナーが浮気をしているかどうか、次に示すようなポイントを確認してみましょう。
帰宅する時間が異様に不規則、残業の連絡が不自然
あなたのパートナーは、毎日規則正しい生活をしていますか? 最近はリモートワークも増え、勤務先に出勤しない日もあるかもしれません。そんな変化の激しい社会状況の中でも、お互いの帰宅時間を毎日伝えておくようなコミュニケーションは、夫婦にとって重要です。
普段から規則正しい生活をしていたパートナーの帰る時間が不規則になったり、急な残業が増えたり、徹夜までするようになったりしたら、少し心配してもいいかもしれません。ほんとうに仕事が大変なのかもしれませんので、仕事の状況を聞いてみましょう。そこで、仕事が原因で不規則になっている具体的な話が聞ければ、浮気は考えなくていいでしょう。
もし、現状の仕事内容や、過去遅く帰ってきたときの状況、残業となってしまう理由などに具体性がなく、いい加減な内容であれば、少し浮気を疑ってみてもいいかもしれません。おかしいなと思い始めたら、日付や日時とともに相手の言動を手帳にメモしておきましょう。浮気をして、嘘を重ねていくと、いつしか過去に話したこととつじつまが合わなくなってくるものです。疑念に思ったらまずメモです。
急な休日出勤、出張が増えた
リモートワークが増えたとはいえ、職種によっては、出勤や出張を伴う仕事はたくさんありますね。これまであまり休日出勤や出張をしていなかったパートナーが、頻繁に家を空けるようになったら少し注意が必要かもしれません。先に挙げたように、普段から仕事の状況を聞いて、メモしておけば、もしも休日出勤や出張が嘘であった場合にすぐに気がつくことができるでしょう。
慎重に浮気をしていて、巧妙に嘘をつく可能性もありますので、時には意表をついた質問をして疑念を晴らすのもいいかもしれません。たとえば、出張先がわかるなら『仙台に行くんだったら牛タンか何かお土産買ってきて』、休日出勤なら『土曜日出勤でも、仕事が終わったら食事に行こう』とリクエストしてみましょう。『忙しくてそんな暇はないよ』といったつれない返事をしてきたら、少し心配ですね。
過去に休日出勤や出張といって家にいなかった日のことをメモしておいて、あとになって質問してみるのも有効です。土曜は家にいて、日曜に休日出勤といって出かけたのに、『土曜日は遅かったけどオフィスに誰かほかの人も出勤していた?』とカマをかけてみましょう。不自然に取り繕ってボロをだすかもしれません。
帰宅したら、すぐに風呂に入ることがある
浮気をしている場合、相手がいるわけですから、共に時間を過ごせば相手の香水の香りや髪の毛が服につく場合もあります。2人でホテルに行っていたとしたら、自宅では使わないシャンプーやボディソープで汗を流すこともあるでしょう。そうなると、いつもと違う匂いがつく可能性が高まります。浮気している身とすれば、それを悟られたくないために、帰宅後すぐに風呂に入りたくなるでしょう。
普段から帰宅後すぐにお風呂に入る人なら疑いようはありませんが、そういった習慣がない人が帰宅後いきなり風呂に入ったら、それは浮気の証拠を消したいのかもしれません。いつもはお湯をためてゆっくりお風呂に入るのが、シャワーで済ませたりするなら、なおさら怪しさは高まりますね。お風呂に入っている間に、当日着ていた服をチェックしてみてもいいかもしれません。このような異変がいつ起きているかをあとから確認するためにも、疑いのある行動はメモしておきましょう。
スマートフォンを手放さない、画面を伏せて置くようになった
スマートフォンは、電話だけでなくメールやチャット、写真やビデオ撮影など、豊富な機能があり、現代人の必需品と言えます。仕事の関係者や家族だけでなく、浮気相手とのやりとりにも使われることは濃厚です。もし、以前はスマートフォンを無造作に家の中に置いていたパートナーが、急に肌身離さず持つようになったら要注意です。
トイレにもお風呂にも持ち込み、しかも部屋でスマートフォン置くときには画面を伏せたり、以前は表示されていたLINE(ライン)などのメッセージツールの通知内容が表示されなくなっていたりしたら、あなたに知られたくない情報をやりとりしている恐れもあります。
とはいえ、浮気相手とのメッセージのやりとりではなく、ゲームに夢中になっている場合もありますので、『スマートフォンに夢中ね。なにか面白いアプリあるの?』と質問してみてもいいかもしれません。ここでごまかすようなら疑ってみてもいいでしょう。普段からこうした何気ない会話ができる状態にあることが望ましいです。
自家用車の室内が綺麗になっている。特に助手席
自家用車がある場合、パートナーが浮気相手とドライブに行っている可能性があります。誰かを乗せた痕跡を残したくない場合は、入念に室内を清掃するでしょう。これまでとは違ったサイクルで車の清掃をするようになったら、家族以外の人を乗せるための配慮かもしれません。助手席がとくにきれいになっているなら、疑ってもいいかもしれません。
またもし自家用車に装着しているなら、カーナビの検索履歴や、ドライブレコーダーの記録をチェックしてみてください。あなたが知らない場所に行った形跡があったら要注意です。どんな場所に行っているか、カーナビの履歴画面をスマートフォンのカメラで撮影して記録しておきましょう。レコーダーの記録内容は、メモリーカードに記録されていますので、定期的にパソコンにコピーしておくといいでしょう。もしも知らない女性と楽しく話し合っている様子が記録されていたら、残念ですが、浮気の可能性は非常に高いです。
浮気の事実を確実に知りたい場合はプロに依頼
パートナーの様子を観察していった結果、浮気していることが濃厚だと感じた場合でも、決定的瞬間を見ないことにはその疑念が本当かどうかわかりません。白黒はっきりさせるために、探偵事務所や興信所などに調査を依頼する人もいます。こうしたプロへの調査依頼はそれなりの費用がかかりますが、もし離婚や慰謝料請求など、法的な処理を簡潔にまた優位にすすめたい場合は有効です。どんな調査をしてくれるか、紹介しましょう。
探偵事務所や興信所ってどんなところ?
探偵は弁護士や会計士などと違って国家資格は必要なくなれる職業です。このため以前は悪質な業者と依頼人とのトラブルが発生することもあり、平成18年に「探偵業の業務の適正化に関する法律」(以下、探偵業法)が制定され、業務の適正化がおこなわれました。
探偵事務所や興信所は、営業を開始する前の日までに、営業所の所在地を管轄する公安委員会に、所轄警察署長を通じて営業の届出をする必要があります。浮気や不倫の調査や身元調査、人探しをする探偵社や興信所は必ず届けをださなければならないのです。届けを出していない事業者には依頼しないよう注意が必要です。
探偵事務所や興信所が行う調査とは
探偵業法において、探偵が行う業務とは以下のように定義されています。
- 他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として
- 面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い
- その調査の結果を当該依頼者に報告する
浮気や不倫調査の場合、調査対象を尾行して、その事実をつかみます。闇雲に尾行しても調査時間がかかってしまいますので、ある程度調査対象の行動パターンがわかっているほうがいいです。そこで、冒頭から紹介しているとおり、浮気・不倫の疑念を感じたときから記していたメモが活かされます。パートナーが休日出勤や残業などと言って浮気のために家を空けるパターンを知っていたら、調査がしやすくなるでしょう。
どの程度まで知りたいか、考えておきましょう
不倫による離婚となると、慰謝料だけでなく財産分与、子供がいれば親権や養育費の請求などさまざまな取り決めをする必要が生じます。離婚せずとも慰謝料を請求したり、事後に浮気した場合にどうするかという取り決めを交わしたりすることが必要になるでしょう。
たとえば、パートナーが見知らぬ相手と2人で手をつないで歩いていたり、キスをしたりしている写真を、探偵の調査によって得られたとします。こうした報告書をパートナーに見せて反省を促すことはできるかもしれませんが、法のもとに離婚や慰謝料請求について争うとなると少し弱いです。
離婚請求できる事由のひとつに、配偶者の不貞行為があります。これは、パートナー以外の人と自由な意思で肉体関係を結ぶことを指します。ですから、不倫をきっかけとした離婚や慰謝料請求のためには、パートナーと浮気相手との肉体関係をはっきりと示す必要があるのです。手をつないでいたり、キスをしていたりしても浮気をしていることは濃厚ですが、相手が非を認めずに「たんなる仲のいい関係で、肉体関係はない」と言われたら、反論しようがありません。
肉体関係を証明するには、行為そのものの写真があればいいですが、いくら腕の立つ探偵でも行為そのものの瞬間をカメラに収めることは難しいでしょう。そこで、一般的に不貞行為を示す資料として有効とされているのが、ラブホテルや当人の自宅へ2人きりで入って、2人きりで出てくる際の写真です。こうした写真があれば裁判官も認めざるを得ないです。離婚や慰謝料請求の争いを優位に進めたい場合はそこまでの調査が必要となるのです。
調査する期間や費用は、いろいろ相談することができます
探偵や興信所は、パートナーの素行調査や肉体関係の有無の調査のほかに、浮気相手の身元調査も可能です。慰謝料は相手側からも請求できるため、相手の氏名や住居、勤務先、家族構成などを調べるような場合も多いようです。浮気相手が顔見知りでない場合は自分で調査できませんので、探偵に依頼する場合はあわせて相談してもいいでしょう。
パートナーの浮気の疑念をほっておくことはできません。自分で観察・調査しても決定的証拠を得るのは難しいです。自分だけで尾行しても見つかりやすいでしょうし、外での張り込みも暑さ寒さに耐えて待ち続ける必要もあり、危険にさらされる可能性もあります。
無料でカウンセリングをおこなっている探偵社もたくさんありますので、まずはそれまで観察してきたパートナーの不審点をまとめておいて、それをもとにカウンセリングを求めてもいいのではないでしょうか。
浮気の事実が判明したら、どうすればいいの
探偵や興信所に調査を依頼するかどうかを決める前に、浮気は事実だった場合、自分がそのあとどうしたいかを決めておく必要があります。浮気されることは、精神的にも肉体的にも大きなショックを受けるでしょう。しかし、そのままにしておくことはもっと問題です。
パートナーと今後どうしていきたいかを決め、行動に移していく必要があります。『もう愛想もつきた。さっさと別れて離婚だ!』と決めたなら、パートナーに怒りをぶつけてもかまいませんが、将来のことを落ちついて考えると、どうしたらいいかと思い悩んでしまうのではないでしょうか。
浮気は、したほうが悪いのは当たり前。ならば浮気された方は、した方より優位に事を進められる可能性は大です。自分の希望を認めさせるために、まずは大人の対応を心かげましょう。
1番強い感情は何か、自分で自分を見つめてみましょう
浮気の事実を知ったとき、あなたにはどのような感情が芽生えるでしょうか? パートナーへの怒り、不倫相手への嫉妬、自分自信への苛立ち、さまざまな感情が込み上げてくるでしょう。一時の感情にまどわされず、いったん気持ちを落ち着かせて、自分が将来どうありたいかを見つめ直すことが重要です。
自分は今後の人生において何を大切にして生きていきたいのか、その上でパートナーや家族はどうあるべきか、どのような生活をしていきたいかなど、きちんと整理して考えましょう。自分自身で素直に考え、ベストな状態を思い描きます。
浮気を乗り越えるか、許さないか?
夫婦の間に未成年の子供がいる場合、両親の離婚は子供にとって非常に大きな影響を与えてしまう可能性が高いです。たとえ子供がいなくても、夫婦は立派な家族ですので、パートナーの浮気が家庭にどう影響を及ぼすか、考えてみましょう。
まずはあなた自身の気持ちに素直になり、自分がどうしたいか、そして家族との関係をどうしていくかを考えましょう。浮気を乗り越えて家庭を再構築したほうがいいのか、浮気を許さずにあらたな人生を歩むのか、落ち着いて考える必要があります。
浮気は一時の気の迷いか、あるいは深みにはまっているのか
浮気発覚のあとの行動を考えるうえで、パートナー自身の感情も考慮する必要があります。パートナーの浮気は、ほんとうに浮ついた一時だけの気持ちなのか、それとも自分から気持ちが離れて、浮気相手に「本気」になってしまっているのか……。
もし本気になっている場合、あなたが関係修復を望んでもそれは叶わないかもしれません。パートナーが浮気相手とどのような関係にあり、どういう心情を持っているのか、確認することも重要となるでしょう。
浮気がわかったときの相談先
浮気が判明したあと、どうしていくか、自分ひとりだけで結論を出すのは難しいかもしれません。ひとりで思い悩むのは大きなストレスを生み、正しい判断ができない状況に陥ってしまうかもしれません。そんなときは、第三者の意見を聞くのも良い解決方法です。
世の中には、このような問題に耳を傾けてくれる窓口が公共、民間を問わずいろいろあります。客観的な意見を聞けば、自分が向かう道筋が見えてくるかもしれません。悩みが続くようなら、いろんな人に相談してみてはどうでしょう。
都道府県、地区町村にある家庭問題の相談窓口
市区町村などの自治体には、住民の暮らしをサポートするべく、さまざまな相談を無料で受け付けてくれる窓口があります。子供がいる家庭での離婚となると、親権や養育など行政に頼る部分も生じてきます。パートナーの浮気からあなたが離婚を考えているなら、そのことを打ち明けて、一般的にはどういった選択肢があり、行政ではどのような手続きが必要かを知っておくといいでしょう。
自治体によっては、弁護士を紹介してくれるところもありますので、1度相談しにいってはいかがでしょうか?
また、役所に相談に行く姿を見られたくない人は、公的機関による無料電話相談もおすすめです。
こころの健康相談統一ダイヤル
都道府県や政令指定都市が実施している公的な電話相談事業への共通ダイヤルです。
0570-064-556
おこなおう まもろうよ こころ
よりそいホットライン
生活や家庭、夫婦関係など、暮らしの困りごとを電話やチャットで受け付けてくれる窓口です。
0120-279-338
つなぐ ささえる(フリーダイヤル・無料)
0120-279-226
つなぐ つつむ(岩手・宮城・福島から。フリーダイヤル・無料)
民間のカウンセリングを利用
浮気によって深く傷ついた心を健康な状態に導きたいなら、メンタルクリニックなどで臨床心理士や公認心理師のカウンセリングを受けるという方法もあります。心理状態の調査、分析をもとに、心身の健康に向けた助言や指導を行ってくれます。思い悩むあまり、冷静な判断ができなくなる可能性もありますので、そんなときに悩みを相談する先の一つとして心に留めておくといいでしょう。
ただし、メンタルクリニックは、あくまでもあなた自身の心身の健康のための機関ですので、離婚問題や夫婦関係の修復についての相談は専門外ですのでご注意ください。
思い切って友人に相談してみる
もしあなたとパートナーのことをよく知る友人がいるとするならば、相談相手になってくれるかもしれません。プライベートでも仲良くしていて、信頼の置ける相手なら、あなたの気持ちを理解しつつ、客観的な意見を返してくれることを期待できます。すぐに解決に至らなかったとしても、自分の思いを話すことで気持ちが整理されていくのではないでしょうか。
注意が必要なのは、友人は弁護士や公認心理師としての立場であなたの話を聞くわけではないので、そこに守秘義務がないことです。あなたの悩みをうっかり誰かに話してしまうかもしれません。パートナーとも交友関係があるとするならば、相手にあなたの話が漏れてしまうかもしれません。友人との関係の強さによって、話題のレベルを調整することをおすすめします。
実の親、義理の親に相談してみる
パートナーといっても、元々は他人です。あなたのことを小さな頃から知る実の親や兄弟、姉妹ならあなたの相談相手になってくれるでしょう。もし離婚を考えている場合は、住居などの相談もしやすいというメリットがあります。ここでのポイントも冷静になれるかどうかです。一家総出で頭に血が上ってしまって、パートナーとまともな話ができなくなってしまうことのないよう、注意が必要となります。
義理の親、すなわちパートナーのほうの親と良好な関係を築いているならば、相談してみるという手もあります。もし子供がいるならば、孫かわいさにあなたの味方をしてくれるかもしれません。パートナー自身も、実の親から指摘されれば反省して、関係修復につとめるようになるかもしれません。義理の両親に相談する際の注意点は、あなたが悪者にされてしまうリスクです。実の子をかばって、あなたが非難される可能性もあるのです。
浮気をやめさせたい、戻って来てほしい
浮気されたのは悔しいけど、自分なりに考え、またほかの人にも相談した結果、パートナーを失うほうがもっと辛いとの結論に導かれることもあるでしょう。永遠の愛を誓った者同士ですから、たとえその関係にヒビが入ってしまったとしても、努力次第で埋めていくことができるはずです。
素直に2人で話し合ってみましょう
浮気の事実が発覚したあと、お互いの気持ちを素直に交わしてみましょう。あなたがパートナーと別れることを希望しない場合は、そのことをしっかり伝えましょう。そして、落ち着いて相手の意見も聞きましょう。なぜ浮気をしたのか、何が原因だったのか、パートナーはどんな気持ちでいたのか、率直な意見を尋ねてみましょう。
そのうえであらためてあなたの気持ちを伝え、関係修復に迎えっていけるかどうかを確かめます。パートナーも関係修復を望むなら、2人で協力して前に進みましょう。
許すということも大事。ただ、2度は許さないことは明白に
浮気したパートナーが素直に非を認め、関係修復につとめて、この困難を乗り越えられるようでしたら、きちんと話し合いをして、生活を続けていけるはずです。そのような意思を確認できたら、浮気のことは許し、2人の将来のことを考えていきましょう。 ただし、「2度目の浮気は絶対に許さない」と考えるなら、関係修復の証として、今後も浮気をした場合に支払う慰謝料の金額などは取り決めをしておいたほうがいいでしょう。できれば法的に効力のある契約書を弁護士の指導のもと用意することが望ましいです。仰々しいと考えるかもしれませんが、パートナーがほんとに関係修復を求めているなら応じてくれるはずです。
どうしても許せない、もう無理…、別れることも新たな出発です
もともとの夫婦関係や、浮気の度合いによっては、パートナーを許す気持ちになれない場合もあるでしょう。世間では「浮気ぐらいで、別れるなんて」という意見が多いようですが、平成28年の司法統計では、妻からの離婚の申し立て理由の3位に「異性関係」があり、決して少なくないことがわかります。
珍しくないこととはいえ、離婚は、その後の手続きや生活など大きな負担がかかるものですので、しっかりした事実に基づいて判断を下したいものです。
もしもこじれそうなら、専門家とともに話をすすめるべき
前述したように、離婚する場合、単に籍を抜く以外に、夫婦でいる間に築いた財産の分与、未成年の子供がいるなら親権や養育費、そして慰謝料について取り決めをしなければなりません。パートナーと話し合って協議離婚するならば、今後のあなたの生活に不安のない条件で同意する必要があります。
もし2人で話し合って合意に至ることができないようなら、裁判所にて調停の手続きをし、調停委員のもとに意見すりあわせを行い、合意を目指します。それでも合意にいたらない場合は裁判離婚となり、弁護士の力を借りることになります。
調停や裁判でもビクともしない証拠を用意するには
不倫、すなわち不貞行為による離婚を成立させるためには、確かな証拠が必要なことは述べました。協議離婚、調停離婚、裁判離婚のいずれかであっても、相手が非を認めて、あなたが優位となる条件で離婚することを望むなら、専門家による調査資料、不貞行為の証拠を示すことが最優先となります。また離婚する、しないにかかわらず、不貞行為の事実を示すことができれば、パートナーと浮気相手双方から慰謝料を請求することができます。
探偵や弁護士に依頼する費用はかかってしまいますが、確かな調査資料によって相手が反論できない状態になれば、結果的にその費用を相手方に負担してもらうような交渉もできるでしょう。離婚したあとのあなたの生活が少しでも豊かになることを優先しましょう。
まとめ
パートナーの浮気はとても悲しいものです。浮気を未然に防ぐためには、普段から親密なコミュニケーションをとって良好な関係を構築しておくことは大切です。少しでも異変を感じることがあったら、何気ない質問をして確かめたり、様子を観察したりして、その内容を記録していきましょう。取り越し苦労に終わってしまうことが望ましいですが、浮気が濃厚となった場合は、この記録は役立ちます。
記録があれば、弁護士や探偵に相談する際もスムーズになるでしょう。本稿でお伝えしたように、浮気の事実を的確につかんで、離婚や慰謝料の交渉を優位にすすめることができるからです。
浮気という事実を突きつけられ、気が動転したとしても、いったん落ち着いて誰かに相談しましょう。市区町村の相談窓口や公的機関が用意した相談サービス、あるいは心の病のための医療機関もありますし、自分の家族や友人への相談も時には有効です。
誰に相談しようとも、大切なことは、あなた自身の将来です。浮気に走ったパートナーを許すのか、別れるのか、落ち着いて自分のありたい姿を思い描いて適切な判断してください。